
先日、息子のピアノ発表会がありました。

約4か月の練習の成果を見せる時です。随分待って息子の出番。緊張感がこちらにも伝わります。ハンディカメラを握る私の指も震えます。演奏が始まりました。もはや私にはとてもマネできない技術で演奏曲を弾き始める息子を見ながら、少し郷愁に駆られます。
私の事
息子は今小学4年生。思い返すと約35年前、私がピアノをやめたのが丁度小学4年生の頃でした。当時私はピアノが嫌で嫌でしょうがなくレッスン中こらえ切れずポロポロと溢れ出る涙を流し、それを見た姉が親に掛け合ってくれピアノをやめる事が出来ました。親は随分渋ったと記憶しています。今自分が親の立場になると理解できます。「ここまでやったのにもったいない」と思う事は。そしてその人間の心情を「サンクコストバイアス」と言う事も。親に罪は無いのですが、正直私は随分前から辛かった。そしてそれは発信し続けていましたが、なかなか聞き入れてくれませんでした。
子どもの習い事
今息子はピアノ以外にも複数の習い事をしています。全ての習い事は小学校入学前後から始め、一つもやめる事無く継続しています。幸いなことにどの習い事も今のところ息子は楽しそうに通っている為、親としては頭を悩ませる事無く継続できています。
しかし年齢が上がるにつれてそれぞれの習い事に求められる技術も上がってきており、その全てをこなすにはそろそろ時間的な配分を考えなければならない時期に差し掛かってきています。学校の授業のレベルも上がり、日々の宿題をこなす必要もあります。つまり何かの習い事をやめるかもしれないという事です。
世の親御さん達がどうなさっているか分からないのですが、上記綴った昔の私自身の苦い記憶を教訓に、息子に過度な無理が掛からないよう対応していきたいなと思っています。ただまあいずれにせよ大事にしたいことは
息子とよく話をして決める。
と言う事です。また私の過去例ですが、こういった事を両親とじっくり話し合うという事が当時はありませんでした。そしてそれはだいたいどちらか、あるいは両方を不幸にしていた様に感じます。同じ轍は踏まないようにしたいなと思います。
終わりに
演奏も大詰め。難関な見せ場です。練習の成果を遺憾なく発揮し、息子は弾き切りました。注がれる万雷の拍手。緊張から解き放たれた息子の表情。
観覧席に戻って来た息子は少し不服そう。本人的に納得がいかなかったところがあったようで少し落ち込んでいます。
「来年リベンジする!」
そう誓う息子がとても頼もしく見え、また、私自身も頑張ろうと思えたそんなピアノ発表会でした。