
ちょうど1年程前、私が金融リテラシーに目覚めたばかりの頃のお話です。当時、私は住んでいたマンションを売却することを決意。証券口座も何とか開設し、わずかな金額ながら株式投資を始めた頃でした。ただし、まだマンションは売り出したばかり&賃貸物件に引っ越した為、
住宅ローンと賃貸の家賃をダブルで支払っていました。
用意した資金は、積立済だった生命保険を一つ解約して捻出した約150万円。賃貸契約と引っ越し費用でいきなり半分とび、残りの資金でマンションが売れるまで粘る必要がありました。もちろん何もしなければ見る見る減っていく資金・・・
「バイトするか!」
という訳で2024年夏、私は約20年ぶりにアルバイトをすることにしました。

流行っていたスキマバイト
普段サラリーマン&子育てをしている為、時間の融通が利かないシフト制バイトはちとキツイ。そんな世間のニーズにマッチする新形態のアルバイトが当時脚光を浴びていました。そうご存じの方も多いであろう「スキマバイト」です。私も早速登録して利用することにしました。
実際にやってみたスキマバイトの良い所は以下です。
- 面接など一切不要
- 自分の都合で働く場所・時間を選べる
- アプリやWEBで、登録から仕事探しから入金まで完結する
私は学生時代、昼は大学へ行き、夜に登録制の日雇いバイトを多くしてきたので、こういった働き方には十分な免疫があります。ただし当時はもちろんアプリなんてある訳なく、基本的には電話でのやり取りでした。空き日を事務所へ連絡すると、仕事があったら連絡が来て現場へ行くと行った感じ。自分で現場を選べないし、アルバイト代の清算も事務所へ取りに行く必要がありました。そんな時代から見ると隔世の感といった感じです。昔と違ってさすがに朝までの夜勤は肉体的に辛い為、日曜日の単発半日バイトや、平日仕事終わりの時間~22時くらいまでのバイトをいくつか申し込みしてみました。
厳しい現実
申し込みしたその日時にバイトに行くつもりでこちらは準備しているのですが、驚きました。
全然採用されないのです。
最近私は転職活動をしたのですが、活動を始める前に相当弱気だったのは1年前のこのバイトにも起因します。端的に言うと「年齢」を感じました。「ああもう戦力としてみなされないんだな」と。
私が登録したスキマバイトの求人には「選考」(現場の担当者が応募者から選ぶ)と「即決」(早い者順。先方の意図は無し)の2パターンがあり、私の都合にあった現場は「選考」ばかりでした。そもそも求人の大多数が「選考」です。恐らくトータルで10求人位の申し込みしたのですが、全てお断り。「いや、俺ブランクあるけどこういうのベテランよ?余裕で200現場以上行ってるよ?」と変なプライドもズタズタ。しかもこの「選考」、結果出るのが前日なんですよね。前日に断られても、もう穴埋めできません。つまり全然稼げないのです。
「即決」求人だけに絞る
という訳で、最早現場を選ぶ余裕などなく「とりあえずお金!」とばかりに「即決」求人へ応募しました。
某老舗ホテルの調理場、4時間ぶっ続けの皿洗いだそうです。
「まあ頭空っぽで出来るからいいかな!」とポジティブに捉え、世間はお盆を過ごしている最中、汗だくになりながら自転車こいで現場へ行きました。ちなみにお盆期間の丸々3日連続で申し込みしました。時給は1,000円。3日働くとだいたい収入は1万円ちょいですね。

アルバイトした感想
結論からか言うと「割に合わないな」と私は思い、紆余曲折を経て副業ブログに辿り着き、今に至ります。(ブログの収益はゼロなので、こっちの方が割に合っているのかは微妙ですが・・・)
アルバイトをして良かった点と悪かった点は以下になります。
アルバイトして良かった点
- 新鮮!知らない世界を見れて人生経験になる
- お金がもらえる
- いい運動になる
まあやる前から分かっていた事ですね。久しぶりに知らない世界に飛び込むので、少し緊張しました。現場に入る時とか「元気に挨拶しなきゃ!」と、40過ぎの中年ですが色々と気を遣いました。やってみて思ったのは、当時はウォーキングやマラソン練習なども始める前だったので、「いい運動になったし、お金も貰えたし、まあ良かったかな」と言った感じ。
上記綴ったのですが、私は学生時代にこう言った俗に言うブルーカラーの仕事は存分に経験済でしたので、多少荒い言葉遣いにも免疫があります。まあ工事現場(土方)に比べれば屁みたいなもんです。(お下品)
アルバイトして悪かった点
- どうしても頭が時間単価で計算してしまって、割安感を感じてしまう
- 疲れが取れない
- 時間の切り売り感が否めない
- 結局あまり稼げない
- 左肘が痛くなり、継続する事が困難になった
やっぱり正規雇用のサラリーマンから見ると、時給1,000円は時間単価的に割安感を感じてしまいました。例えば家で寝転がって何もせずぼーっと時間を消費しているだけならば、アルバイトした方がいいのでしょうけれど、それでしたら
ぼーっと時間を消費する事の方をやめ、読書や運動するなど自己研鑽(自己投資)に費やした方がいいです。
そういった事を「実体験を持って気付かせてくれた」という点が、ある意味アルバイトをした最大のメリットだったのかもしれません。結局時間の切り売りで「自分の資産」にはあまりなりませんし、そんなに稼げないですし。ただまあ「何もしないよりは良い」といった感じ。
また、昔と違ってアルバイトしたらしたで疲れが取れないんですよね。「もう若くないんだな」と実感。4時間だけでしたがずっと立ちっぱなしでひたすら皿を洗い続けるのは本当に疲れました。大皿もあり、万が一皿を割ったら一大事。意識を集中してずっと皿を持ち続けた左腕は、使い過ぎたのか肘が痛くなりました。
約9か月間ずっと。
これで医者にかかって治療費払ってたらそれこそ「何の為に1万円稼いだのか分からなくなる」と、もはや意地で行きませんでした。もう治らないんじゃないかと本気で不安になりましたが、今は痛みが無くなり、ようやく冗談に出来るようになったのでこの記事にしている次第です。
思わせぶりな本記事のタイトルでしたが、何を言いたかったかというと
目先のバイト代1万円と引き換えに
約9か月間も左肘の痛みと戦った
馬鹿がいた。
田口トモロヲ風に上記読んでくれたら幸いです。現場からは以上です。
まとめ
- 中年スキマバイトは意外に採用ハードルが高かったです。
- 中年がいきなりガチガチの肉体労働をすると体を痛めます。もう若くはない事を認めましょう。
- 急がば回れ。自己投資をしてバイトではない違う方法で入金力アップを目指した方がいいのかなと思いました。
本当に資金がショートしたら夜のコンビニで働こうかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。