
我が家では来年3月に開催されるかがわマラソン出場を目指して、家族みんなで毎日マラソンの練習をしています。息子と家内は3kmのファンラン、私はフルマラソンに挑戦する予定です。私は7月末から「毎日練習」を始めていたのですが、家内と息子は夏休みの帰省もあり、ここ最近になって本格的に毎日練習を始めました。
この記事の目次
息子の背中
みんな一緒に走り始めるのですが、家内は一人別調整。私は息子と3km(たまに4km)一緒に走ります。息子は今9歳。初めは「いつバテルかな?」と様子を見ながら走っていたのですが、普通に完走。幼少期よりスイミングスクールに通っているので心肺機能は問題ない様で、こちらが拍子抜けするほど簡単そうに走り抜けます。また親子で走るのが楽しい様で、最近ではいつも私の前を走るため私は息子の背中を見ながらのランです。
もう3km走では敵わないなぁ。
そんな事を思い、息子の小さな背中を見ながら走っている時、ふと父に将棋で初めて勝った時の事を思い出しました。
父との将棋
それは私が小学4年生の時。当時私は将棋に夢中で、祖父の仕事が一段落したタイミングでよく将棋を打ってもらっていました。私は田舎育ちの拡大家族。祖父は自営業をしていたので、多忙な父に代わってよく遊んでもらいました。
そんな折、たまの休日で家で寝転んでいる父とも将棋を打つことがちらほらありました。最初は全く歯が立ちません。寡黙な父なので特に会話は無いのですが、勝った際はいつも「ニヤリ」としていました。私は悔しくて、また祖父と特訓です。そんなこんなで恐らく1年後くらい、私が父に初めて勝つ日が訪れました。私は嬉しくて小躍りして喜んだと思うのですが、父を見ると負けたのにやはり「ニヤリ」と笑っているように見えました。当時の私にはその父の笑顔の意味が分かりませんでした。
子どもの成長を喜ぶ
私の前を軽快に走る息子を見ながら「そうか、こういう事か」と、父との事を思い出しました。
子供が自分を越える事が嬉しい。
理屈では分かっていたけれど、実際に経験して本心からそう思えました。それと同時に「まだまだ高い壁でいないとな」と思い改め、私も一生懸命走ります。いつか息子が大きくなった時、この一連のマラソン練習を思い出し「父さんより速く走れて嬉しかった」と覚えていてもらえるように。
フルマラソンを走り抜けるイメージはまだつかないけれど、今日も私は息子と走ります。息子の背中を見て「ニヤリ」と微笑みながら。
