
2026年10月4日(日)、香川ファイブアローズVSライジングゼファー福岡GAME2をあなぶきアリーナ香川へ現地観戦に行ったので、観戦記として書き残す。現地観戦は9月にあったプレシーズンマッチ「VS名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦」以来、私にとっては今季レギュラーシーズン初観戦となった。
皆様ご存じの通り、先月末のアウェイ熊本ヴォルターズ開幕節で何だか日本中のBリーグファンの注目を集めてしまった失意の香川ファイブアローズ。
私は所用で観戦に行けなかった前日のGAME1は、完全に福岡のゲームとなり敗北。ここまで0勝3敗と苦しいシーズンの幕開けとなったが、せめていい試合になって欲しいと願って現地に駆け付けた。
この観戦記はあくまで素人のスポーツ観戦好きの戯言なので、その点をご了承の上お読み下さい。
試合前
10:30 今日は家族の予定が合わずに一人ぼっち観戦。我が家は今シーズンシルバー会員になったので先々行入場のメリットを生かすべく、開場ギリギリに何とか到着。ほどなく入場が始まる。


メイン側真ん中辺りの自由席の最前列を確保する。いつもならここでランニングに出かけるのだが、本日は生憎の雨。これを見越して、朝10kmランニング済。前日はランニングできなかったので本当は20km走りたかった。。大人しく本を読んだり、ミニバスを眺めて時間を潰すことに。
馬鹿の戯言だと思って頂いて結構だが、ミニバスを観ていてもプロの試合を観ていても思う事と言うか共通点はやっぱり同じで、目的を手段と履き違えているチームが劣勢になるんだなと気付く。つまり「打てるのに打たない(パスをする)」は本末転倒。車で言う所の無意味な車線変更に見える。「シュートが入るか」だけより「パスを通せるか+シュートが入るか」の方が、結局手数が増えるので失敗する確率が上がる。何が悪かったのかの原因がぼやけてくる。
「打てるなら躊躇なく打つ」。そういうファイブアローズが観たいなと朧げに思った。


本日は木村ホールディングス様プレゼンツ試合。しらす、ありがとうございました。

ミニバスが終わり、選手達がぞくぞくと出てくる。先日のGAME1で負傷の疑いのあった(と聞いている)#26巧は大丈夫そう。対して#22(五十嵐)貴志(選手)は左足ふくらはぎにサポーターを巻いて引き摺っており、無理そう。以前リクルート終了宣言が出た時に記事にしたが、当初より懸念していた少ない契約選手がマジできつくなってきた感じ。
この選手達のアップを眺めながら知り合いのブースターさん幾人かとお喋りした。共通する考えとして簡単にここで表明すると、今シーズンは変に「勝利」を前面に出さずに、育成で行くと言うならばとことん「育成」に振り切って欲しいと思っている。結局どっちつかずだと焦点がぼやけるし、このクラブが何のコンテンツを提供しているのか分からなくなる。「南地区優勝」をクラブが本気で願うのならば、それ相応のメンバーを集めるべきだし何よりロスターが少なすぎる。昨シーズンまでは、掲げた目標をブースターに納得させるだけの「強さ」を有していたが、今シーズンはこの辺の曖昧さが私個人としてはどうしても気になる。
プロ興行において、「強さ」は(重要ではあるが)魅せ方の一つでしかない。言い方を変えれば、強さ以外の魅せ方も全然ありなのだ。
勝つだけでいいなんて簡単だよ。プロレスっていうのは、勝った上で、なおかつファンの心も魅了しなきゃいけないんだから。
ー武藤敬司
まあバスケはプロレスではないのだが、B.革新は「強さ」を求めていない。求めているのは売り上げと人気(とハコ物)。プロ興行とは、言い方が悪いかもしれないが「壮大なエンタメ」なのだ。その辺をうまく利用して欲しいと思う。まあ勝っても欲しいけれど。。

もうファイ・サンバコーチに現役に戻ってもらおう。それが一番ワクワクするするわ。『生岡さんの最終兵器』みたいな触れ込みで。何じゃそりゃ。(怒られるわ。私が。)
13:15 選手入場。

シャツの半分だけインしている方が複数いらっしゃって、おしゃれだと思いました。。ZEROさんがメカっぽく光っていました。。もう中年も盛(さか)りなのでよく分かりません。


どうでもいいですが、コート内でこれでもかと「SoftBank」と「りそなグループ」が表示されており、新時代を強く感じましたね。

さあみんな一緒に行こうか、香川ファイブアローズ。
試合開始です。
試合開始!
第1クオーター
14:10 TIP OFF。#6ジェイク(ジェイコブ・ランプキン選手)、#7スキップ(ジョーダン・スキッパブラウン選手)、#17(福田)健人(選手)、#26巧、#46(今林)萌(選手)の、最近定番のスタメン。本日はジェイクがジャンプボール。タイミング勝ちでファイブアローズボール。
いきなりターンオーバーでボールを失い嫌な予感がするも、#17健人の3Pで先制点。その後も#46萌→#7スキップのアリウープ気味のゴール下得点等もありファイブアローズがリードする展開へ持ち込む。昨日の悲劇を家族から聞いていたのでどうなる事かと見ていたが、立ち上がりは攻守ともに上々。何よりディフェンスがいい。ピックアンドロールにも直ぐに食らいついて対応しており、福岡に自由にシュートを打たせない。いいよいいよ!
5:08残り、#6ジェイクがフリースローを2本沈め11-5とリードを保っているところ、#7スキップを残しメンバーを総入れ替えする采配が大胆。東島(HC)さん、やるやん。
残った#7スキップが面白い。公開練習の時には不安に感じたものだが、今や生き生きとプレイ。何と言うかポテンシャルお化けで、常にとんでもない跳躍力を披露。「あれ?まだいる」(某バスケ漫画)ってな具合で、しつこくボールに絡みブロックにリバウンドにと大活躍。例えるならば昨シーズンまで在籍していた#5AD(アレックス・デイビス選手)みたいなタイプで、ゴール下で体を張って守るのではなく、相手が打ったシュートをタイミングを図ってジャンプ一番。とにかくはじく。このタイプは侵入は許してしまうがファウルを取られづらいメリットがあり、私としては見ていて純粋に楽しい。すんげえんだ、ジャンプ力が。
4:00残り、ファイブアローズ4ファウル。福岡は#3オリバー選手が脅威。ファイルアローズが苦手な「重い体でガンガン来るし、外からのシュートもある」タイプ。何よりシュートへの躊躇が無い。強い。また、個人的には#7西川選手もずっと脅威だった。大きな体なのにハンドリング能力が高く、視野も広い。適切な時に適切な能力を発揮する、引き出しの多さを感じた。うまいわ。
#4(高橋)克実(選手)→#6ジェイクのピックアンドロールに胸熱!昨シーズンからいるメンバーは「あ・うん」感がいいねぇ。この日ミドルレンジのジャンパーが絶好調だった#6ジェイクをうまく使い、19-15とファイブアローズリードで第1Q終了。まあ裏を返すとゴール下はなかなか近づけなかったとも言えるのだけど。

第2クォーター
14:32 #4克実、#6ジェイク、#8ダール(サルダール・カルフーン選手)、#24(高橋)耕陽(選手)、#46萌で第2Qスタート。福岡がいきなり2P→3Pで逆転19-20。立ち上がりは毎回課題。#8ダールが目にも止まらぬドライブで21-20と再逆転&エンドワン!走り出しの左右へのフェイントが「出来る奴感」満載で良いです。
7:48残り、ファイブアローズがの攻撃が躍動し26-22となったタイミングで福岡がたまらずタイムアウト!個人的には昨シーズンより攻撃は好きな感じ。躊躇なく踏み込むことを選択したファイブアローズは、きっと相手にとっても脅威なんじゃないかなぁ。スピード感があるね!
また、たびたび見せる#7スキップの曲芸の様なジャンプが本当すごい(語彙力)。雨で見る事が叶わなかった大道芸フェスタをバスケコートで見ているかのような。そのスキップの、#46萌が奪取したボールを「めんどくせえ!直接叩き込む!」といった具合のダンクで30-22。とんでもないですわ。
ファイブアローズがリードを拡大したいところだが、福岡も黙っていない。#7西川選手が「これ以上は許さない」といった連続得点で、37-35と迫る。第2Q終了間際、秀逸なボール回しでフリーになった#17健人が3Pを沈めるも、福岡もブザービーターの3Pを沈め返し45-40ファイブアローズリードで第2Q終了。あそこから沈めるとは・・・。
このクォーターもファイブアローズのディフェンスの頑張りが目立ち、試合を拮抗した面白いものにしていた。諦めずに手を伸ばし、体を張り続ける強い意志を感じた。#26巧VS福岡#0小林選手のマッチアップがバチバチで、特に面白かったです。

第3クォーター
15:16 スタメンに戻って第3Q開始。福岡#0小林選手の3Pで幕開け。フリーにするとほぼ確実に沈めてくるのはさすがとしか言いようがない。勢いそのままに、ずっと脅威で居続けた#3オリバー選手の連続得点も決まり開始早々45-47と福岡逆転。まさにシーソーゲーム。過ちを繰り返す人生ゲーム。。
7:00残り、#46萌の思い切りのいいドライブが決まりファイブアローズ後半初得点47-47。その後はお互い思う様に得点を伸ばせないじれるような展開が続くも、福岡が終始先行する形に。ファイブアローズのつまらないターンオーバーに頭を抱えるも、福岡へも厳しいディフェンスで楽をさせない。
頑張れ!と私は心の中で叫ぶ。
ここが大事!というシュートが、リングに嫌われる。会場から溜息が漏れる。
福岡のシュートが外れる。歓声があがる。「レッツゴー!」ANIMCの声が響く。
「ファイブアローズ」コール。フリースローへのブーイング。ドリブルの音。真剣な眼差し。どよめき。笛。
ボール一つの行方に、会場が揺れる。選手達の一挙手一投足に、心が揺さぶられる。
「ああ、今シーズンも帰って来たんだ」と、私は気付く。
そこには昨シーズンとなんら変わらない「熱狂」があった。つまらない不祥事などには屈しない、ここにいるみんなで築き上げてきた熱狂が、確かにあった。
残り8秒、#46萌4ファウル。死力を尽くしている。しょうがない。終盤同点に追いついたものの最後福岡に決められ56-58福岡リードで第3Q終了。ここからがブースターの仕事。
第4クォーター
15:38 #4克実、#7スキップ、#8ダール、#24耕陽、#26巧で第4Q開始。勝負所をわきまえている福岡#7西川選手のジャンパーで幕開け56-60。#8ダールがドライブで返すも、#7西川選手→#3オリバー選手のピックアンドロールがエンドワンを伴い決まる!恐ろしや。フリースローはこちらの念力で外させていただきました。。
残り7:00、#24耕陽の3P!63-62とファイブアローズ逆転!福岡はその後6分以上を残し4ファイルと、この試合めずらしくファウル先行。この日は大人しかった福岡#5アダムス選手が3Pで福岡再逆転!63-65!
5:00残り、ならばと#6ジェイクがお返しの3Pを突き刺し、ファイブアローズ再逆転66-65でオフィシャルタイムアウトへ。これを取り合いと言わずして何というという胸熱展開!タイムアウト明け、頼れる福岡#3オリバー選手の連続得点で66-70。もう少しお手柔らかにお願いします。。
これ以上離されてはいけない、という勝負所。ファイブアローズのクラッチプレーヤー#46キャプテン萌が3Pを沈め69-70!行くんだよ!勝つんだよ!この日冴えに冴えていた#6ジェイクもジャンパーで続き、71-70!世界中の誰もがシーソーゲーム!
福岡はタイムアウトを取るも、流れは渡さない。#7スキップがゴール下をねじこみ73-70とリードを広げる。残り1分を切る。ロスターの少ないファイブアローズは、正に死力を尽くしている。私はペンを走らせる。手元を見ると、戦っている選手達を見れない。急いで戦況を殴り書く。「目が4つくらいあればいいのに」と、馬鹿な事を思う。ふと、書いた文字がぼやけている事に、私は気付く。2つしかない目が、涙で役に立たなくなっている事に、気付く。
「勝つぞ!」。私は叫ぶ。喉はとっくに嗄れている。それでも私は叫ぶ。選手達が足を止めない事を願いながら。この10日間の苦境が報われる事を願いながら、私は叫ぶ。「勝つんだよ!」

26秒残り、#46萌キャプテン5ファウル退場。大丈夫。絶対に決めてみせる。残り7秒、#24耕陽が1本目を外したフリースローを執念で2本目を沈める。そのまま福岡の執念もねじ伏せ、タイムアップ。75-72、香川ファイブアローズ勝利。

1勝とは、かくも難しいものだったか。昨シーズンまで、香川ファイブアローズはB3リーグ在籍の3年間、およそ8割という勝率を誇った強者だった。冒頭にも記した通り、今シーズン、この勝率を維持できるとは端(はな)から思っていない。勝利の美酒を味わうのは、本当に希少になるかもしれない。
けれど、だからこそこの勝利は格別で、きっと私はこの先いつまでも忘れない勝利になると思う。今日も特大の熱狂と、最高の感動を頂きましたよ。ありがとうございました。香川ファイブアローズ。

またやってやろうぜ。物語は始まったばかりなんだから。











